コチラの記事は2021年10月22日現在の情報です。試験制度の変更などにより、情報が変化している可能性があります。
試験概要
東海大学 希望の星入試では、まず1次試験で小論文、面接、オブザベーション(集団討論)を課し、その合否を判定します。そして、1次試験を突破した受験生に対し2次試験(大学入試共通テスト)、中でも英語・数学・理科2科目を課し、総合合否を判定します。
1次試験は配点が用意されているわけではなく、募集要項などにも「総合的に判定する」とだけ述べてあるのですが、1次試験を突破しなければ2次試験を受けることはできませんから、小論文・面接・集団討論の基本をおさえ、全力を尽くす必要があります。
医学部受験予備校で指導している感覚ですが、社交的でハキハキしている人が1次試験を突破しているイメージですかね。やっぱりオブザベーションの存在が大きそうです。
小論文について
出題傾向
60分/800字以内 ※A4一枚程度の本文を読んだ上で記述
2021年度
(研究手法の流れについて文章を読み)今あなたが興味のある医学研究のテーマや研究方法について、最低一つ挙げて、800字以内で記述しなさい。
2020年度
(職業被曝した医師の文章を読み)現代に生きるあなたは何を考えますか。
2019年度
(哲学的な対談の文章を読み)あなた自身の「アイデンティカルな自己」と「日々刻々と変っている自己」について、800字以内で分析し述べよ。
ここ3年間は、本文を読解した上で60分/800字以内の記述をする傾向が続いています。時間的にも出題形式的にもオーソドックスなものではありますが、テーマは医療系にとどまらず、幅広い分野から出題される傾向にあります。
東海大学の一般試験も、図表を用いたり詩を出題したり、リンゴの皮むき方法を説明させたり(?!)と…様々な出題を試みていることから、一辺倒な付け焼刃対策は有効でないことがうかがえます。
また、もう少し細かく分析してみると、「研究内容を書け」といった具体的なテーマもあれば、哲学に傾倒した抽象的なテーマも出題されているため、柔軟な対応をし適切な書き方を模索できるのが望ましい出題形式となっています。
対策
上記のとおり、出題パターンが様々なので一概に ”こういう書き方がいい!” と断ずることはできませんが、強いていえば、以下のとおり記述していくのが望ましいでしょう。
小論文で問われている設問をみて、問わていることが複数あるのであれば③複数解答型で書き、柔軟に対応するのが望ましいです。2019年度の出題がまさにこのパターンですね。
そして、今回問われていることが1つであっても、何を問われているか不明瞭な(テーマが定まっていない)ときは、①問題提起・分析・解決型で書くのが望ましいです。2020年度の出題がまさにこのパターンですね(何を考える~って言われても、めっちゃあいまいですやん?論じるテーマ絞らんといけないやん?)。
①問題提起・分析・解決型については、以下の記事に詳細を記してあります。
そして、それ以外のときは②結論先行型で記述していくのが望ましいでしょう。とにかく、設問に愚直となり、質問されていることの返しを丁寧にしていきましょう。2021年度がまさにこのパターンになりますね。
面接について
出題傾向
20分~30程度/面接官②:受験生①
主に質問されたこと
・「活動報告書」の内容含め、自己PR(3分)
・医学部志望理由
・東海大学志望理由
・将来何科にすすみたいか
・周囲からどんな人だと言われるか 等
面接時間は20~30分で、面接官②に対し受験生①の個人面接が実施されます。紙を用いたMMIチックな質問も見受けられますが、概ねオーソドックスな出題形態となっています。
面接で問われることは概ね定まっているものの、面接官ごとに問うてくる内容や評価の仕方は微妙に異なっていそうで、「なんでこんなスバラシイ子が落ちるんだろう…?」というパターンも見受けられます。一般入試もそうですが、”東海大学は面接で差がつく” 心象を持っています。
対策
おかまるブログでも散々唱えている「医師志望理由」「大学志望理由」「○○科志望理由」「理想の医師像」「自己PR」「医師としてそのPRポイントはどう活かせるか」←これらの質問を丁寧に整えていくことが何よりも肝要です。
そのうえで、この入試形態の特徴として、面接の最初に「活動報告書」を交えた3分間自己PRを問うてくることが多い点が挙げられます。対策しておきましょう。
3分間PRのまとめ方としては、①医師志望理由+理想の医師像(1分)「こういった経緯から、こういった医師を志します!」⇒ ②自己PR、高校時代頑張ったこと6項目(1分)「私はこういった経緯から、こういう力があります!」⇒ ③理想の医師となる上で、その力はどう活かせるか(1分弱)「この力をこうこうこういう風に活かしてまいります!」
といった流れをおすすめします。作成するのが楽ですし、何より整理だって自身を説明することができますからね。
では、「活動報告書」に沿って話を進めますが、まずは3分間で自己PRをしてみてください。
はい! 私は~の経緯から、~な医師を志します! そして「活動報告書」のとおりですが、高校時代、私は~な経緯をしてきました。そのため、~力には自信があります! この力をこうこうこういう風に活かし、理想の医師を実現していきたいと考えています。以上です!
オブザベーション(集団討論)について
出題傾向
オブザベーション(集団討論)は、120分という長丁場で実施されます。ビブスを着ながら、模造紙やポストイットを用いたりして作業を進めていくそうです。
対策
集団討論の基本に立ち返るのが何よりも大切です。集団討論の基本理念は、”グループ全員で受かろうね!” との思いをもって行動することでした。グループ全員が合格するには、どういったふるまいをするのが良いのかを考え、積極的・協調的に振るまってくださいね。
では、今日はここまで! お疲れさまでした!