【結論】おすすめの医学部専門予備校等5選!
まずは、各生徒に合わせた勉強スタイルを確認!
私おかまるは、講師歴10年になる医学部専門予備校の講師である一方、2歳になる娘を抱える父でもあります。だからこそ、よく生徒を指導していて「あぁ、うちの娘も将来はこんな感じで喜んだり、悩んだりするのかなぁ…」なんてしみじみ思うことが多々あるんですね。
そんな娘も将来は高校生になり、自分の進路を考えることになると思います。そこでふと考えてしまったことが…
将来、うちの娘が「私も医学部入りたい!」なんて言い始めたらどうしよう…?
なーんてことなんですよね。親バカですか? そんなことないですよ。
私もプロ講師であるので指導はできますが、それも面接・小論文、できてその他ちょっとした科目であって、医学部進学に必要なすべての科目を網羅することはできません。
そのため、予備校や塾などに入校させ、医学部受験に通用する学力を備えなければならないんですが、いやまぁ予備校や塾・家庭教師、いまや通信教材やオンライン教材など、その選択肢があまりにも多岐に渡りすぎて、どれをどのように選択すればいいのか分かりにくいんですよ、これが。
そこで今回は、「医学部受験予備校講師として身を置いており、教育者でもある私が本気で予備校等選びをするのであればどうするか」まとめてみようと思いました。
「自分が受験生の立場であるならば、自身のかわいいかわいい娘に本気でアドバイスするならば、このようにする!!」といった視点から本音で語っていますので、ぜひ以下の記事をご覧くださいね。
医系専門予備校じゃない方がいい場合も?
率直にいえば、医学部進学したいからといって、なんでもかんでも医系専門予備校へ行くべきとは思ってません。なぜなら、学費に対する費用対効果や指導方法において、医系専門予備校が万人に通用するとは考えられないからです。
詳しくは後述しますが、医系専門予備校の学費はおよそ400万円(年額)にものぼり、誰もが気軽に受講できるものではないんですよね。たしかに、医学部入学後は私立大学で2,000万円~4,000万円ほど費用がかかってくることを考えるとその額は小さく見えてきますし、それこそ学力がつけば国公立大学は500万円ほどの費用で済むので、適切な投資にも見えてきます。
とはいえ400万円という学費は大きいもので、社会的立場によって医系専門予備校へ通えるか否かが変わってきてしまうのは事実でしょう。
また、指導スタイルも予備校によってマチマチです。1:1個別指導のところもあれば、一般的な集団授業のところや、家庭教師でも医学部入学への専門的指導をしているところがあります。はたまた場所や時間を選ばず学習ができる通信・オンライン教材と、10年以上前、私が受験をしていたときに比べ医学部へ合格するための学習や情報収集がしやすくなりました。
…さて、ここで1つ考えたいことがあります。
「医学部に合格する」とは、どういうことでしょうか。あるいは、「医学部に合格する」ためにはどうすれば良いのでしょうか。
これは私の考えですが、「医学部に合格する」= 各受験校で求められている合格点をとる、ことだと考えています。「え、アタリマエじゃん?!」と思った方、少し待ってください。合格点さえとれればその過程はなんだって良いわけで、「〇〇予備校に行かないと受からない!」というわけではないのです。
大切なのは、この各受験校で求められている合格点をとるという思考で、1人1人の生徒にあったやり方を見出していく必要があると考えています。だからこそ、以下に用意したフローチャート等をもとにその受験生の勉強スタイルを選定していく必要があるでしょう。
勉強スタイル選びのフローチャート
勉強スタイル選びのフローチャートを以下にまとめてみました。心理学だとか統計学といった学術分析ではなく、おかまるが独断と偏見でまとめてみただけなのでご参考までにしてください。
PDFで開きたい方はコチラをどうぞ!
“勉強スタイルのフローチャート” をダウンロード 5a4783f77297757b6dd1ba3319040af7.pdf – 523 回のダウンロード – 134.84 KB
★まとまった勉強時間を確保できる
通常の受験生であれば「はい」に該当するため、以下に進んでくれればそれでOKです。しかし、中には再受験生であったり社会人・フリーター業と掛け持ちしながら医学部受験に挑む学生さんもいます。
そんな方は「いいえ」に該当し、スキマ時間を上手に活用して少しずつ勉強を進めていくべきでしょう。具体的には、★資金面で400万円以上用意する余裕がある のであれば、限られた時間を活用すべく医系専門予備校(メディカルラボ・富士学院など)に通学するのが好ましいです。
代ゼミや河合塾といった集団授業を実施している大手予備校では、授業を展開している時間が拘束されるため、残業や急な接待等、スケジュールに縛られている社会人・フリーターが通学するには敷居が高いことが多いです。
もちろん、授業の時間が噛み合ったり、スケジュールを柔軟に対応することができるのであれば良いのですが、その場合であっても、限られたスキマ時間を最効率に活用するためには最善の策とは言えないでしょう。
そこで、医学部受験に関する情報が集約しており、歴のあるプロ講師たちから密度の濃い授業を1:1形式で受けることのできる医系専門予備校を活用する必要が出てくるのです。
さらに、残業や接待等で対応に追われることがあっても、柔軟に授業日時の変更対応をしてくれるのが魅力です。もちろん、授業日時の変更には(期限や回数等)制約がありますが、それでも1人1人にあった対応をしてくれるのはありがたいです。
一方で、★資金面で400万円以上用意する余裕がない人は、スタディサプリを活用してスキマ時間にガンガン勉強を進めていくのが理想でしょう。
▼スタディサプリの詳細はコチラ▼
★資金面で100万円以上の余裕がある
私は1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)を取得しており、各家庭における家計管理や資産運用の業務も執り行うことができます。子育てにおいて最も家計に影響を与えるのは、まさにこの大学受験・大学進学に関する費用なんですよね。
通常のご家庭であれば、大学進学に向けて数百万円の資金を準備していることが多いのですが、★資金面で100万円以上の余裕がある 人は「はい」を選択し、以下のフローに進んでいただければOKです。
一方、各ご家庭には事情があるわけで、母子世帯や失業、持病などが原因で金銭的に厳しいご家庭はあるものかと思料します(私も幼少期は生活の苦しい家庭で育ちました)。そこで、★資金面で100万円以上の余裕がない 人は「いいえ」に進み、スタディサプリを活用し少額の資金で大学合格を勝ち取るのが理想の勉強スタイルとするべきでしょう。
★自分で勉強計画を立て自主的に学習できる
勉強とは孤独との闘いです。自身の「遊びたい」「もう辞めたい」という思いと向き合い、それでも自分の将来やりたいことを優先し、肌がボロボロになろうとも、ストレスで胃がはちきれそうになろうとも、勉強をし続けていく信念が必要です。(少し古臭いかな?
そのため、基本的には自分で勉強計画を立て、それを着実に実行していく根気強さが必要になるのですが、その力が人並みにあるのであればフローチャートの「いいえ」に進み、またしてもスタディサプリを活用した学習を進めていくことをおすすめします。
▼スタディサプリの詳細はコチラ▼
先生! 私、勉強計画なんて立てるの苦手だし、誰かから監視されないと勉強が進められないのですが…!
うーん…、そんな方はフローチャートの「はい」を選択し、以下に進んでもらう必要がありますね。その場合は、予備校へ通う必要性が強くなります。
自分でガシガシ勉強を進められる人にとって、基本的な学習を進めるのに予備校は必要ないと、正直感じています。詳細は後述しますが、①合格点を取るためにはinput → outputを行い、過去問演習をすれば良いから(予備校も同様のことをしている)、②必要に応じて単科的に予備校の授業をとれば良いから、というのが理由です。
★資金面で400万円以上用意する余裕がある
さて、大半の受験生はフローチャートのこの部分にたどり着いてくるのではないかと考えています。まぁ、そうですよね! 自主的に学習するのはヒジョーにエネルギーが要りますし、受験生も不安をいっぱい抱えているからこそ、予備校という大きな存在に頼りたくなるんですもの!(わかるわかる
ここから先は、資金面との相談かなと思います。★資金面で400万円以上用意する余裕がある のであればフローチャートの「はい」に進み、医系専門予備校(メディカルラボ・富士学院など)を選択するのが良いでしょう。
医系専門予備校であれば、1:1でつきっきりの授業が受けられるだけでなく、医学部に関する入試情報が集まっていたり、面接・小論文といった細かい科目まで徹底サポートしてくれているため、合格まで安心して背を預けることができるでしょう。医系専門予備校の中でも、合格実績が多く、より多くの情報が集積している大手(メディカルラボ・富士学院など)が好ましいと考えています。
一方、★資金面で400万円以上用意する余裕がない のであれば、フローチャートの「いいえ」に進み、集団授業の予備校を選択するのが最善かと思われます。中でも、駿台予備校や河合塾といった合格実績と指導力のある大手予備校へ進むのがベターでしょう。
勉強スタイルのまとめ
以上をまとめると、医学部受験における合格へのルートは3つあると思料します。
おすすめの医学部専門予備校!
医学部進学のための予備校一覧
予備校名等 | 合格実績 | 指導形態 |
👑メディカルラボ | 1,289名 | 医系専門予備校 1:1個別指導 |
富士学院 | 434名 | 医系専門予備校 1:1個別指導 +集団授業 |
YMS | 265名 | 医系専門予備校 1:1集団授業 |
野田クルゼ | 203名 | 医系専門予備校 1:1個別指導 +集団授業 |
プロメディカス | 164名 | 医系専門予備校 1:1個別指導 +集団授業 |
代官山メディカル | 119名 | 医系専門予備校 1:1集団授業 |
河合塾 | 4,506名 | 集団授業 |
👑駿台予備校 | 3,779名 | 集団授業 |
代々木ゼミナール | 非公表 | 集団授業 |
名門会 | 245名 | 家庭教師 |
リーダーズブレイン | 101名 | 家庭教師 |
👑スタディサプリ | ー | 通信・オンライン |
Z会 | 1,799名 | 通信・オンライン |
Y-SAPIX | 13名 | 通信・オンライン |
予備校選びの基準
自身が独学で行くのか、集団授業の予備校へ通うのか、はたまた医系専門予備校へ通うのかは、上記のフローチャートを見てくれれば分かると思います。
以下に、私のおすすめする予備校等を5つ選定していますが、これは大学受験・資格試験を経て、現在医学部受験講師として働いてきた結論ですので、ぜひとも参考にしていただきたいです。5つを選定した基準は以下のとおりです。
独学の教材
キチンと学ぶ姿勢があれば、独学でも医学部に合格できる!
私の周りの予備校講師の多くが「分かる分かる!」と賛同してくれたのですが、医学部受験に勝ち抜くために予備校は必ずしも必要ではありません。受験日に合格点をとるためには、学習内容のインプット → 過去問演習等を通じアウトプットを繰り返すことが大切で、どこの予備校へ通っていたかは関係ないためです。
そのため、独学教材選びでは優れたインプット教材・アウトプット教材を用意できること、つまり学習内容の分かりやすさ(インプット)、合格点を勝ち取るのに十分な問題演習量(アウトプット)が重要となってきます。
でも、数学とか物理で分からない点とかがあったらどうすればいいんですか?
インターネットがあるじゃない!笑 掲示板等でいくらでも回答してくれますよ!
医学部受験予備校で指導をしていても、分からないことをそのままにしない学習姿勢がある生徒は、放っておいても「自分で調べ」「自分で学ぶ」ことができています。そのような生徒にとっては、インターネット環境さえあれば、とにかくインプット・アウトプットに適した教材を用意してさえあげれば問題なく合格に達することができるのです。
逆に、集団授業の予備校(非 医系専門)では自分のペースで学習ができなくなりますし、医系専門予備校では余計な宿題を課されてしまい、計画通りの学習が進まなくなりかねません。
インターネットや予備校では「独学で大学受験はムリ!」という噂がたっていますが、そのほとんどは「監視の目がないから怠けてしまう」というところにあると感じています。だからこそ、スケジュール管理のできる学生には、ぜひとも独学で進めていくことをおすすめしたいのです。
あくまで、1人の教育者としてのアドバイスです! ”自分には独学ムリ!”と感じる人は、ぜひとも予備校へ通ってください! 何よりも、”自分にあっているか” を考えるのが大切!
集団授業の予備校(非 医系専門)
集団授業の予備校選びでは、医学部医学科への合格実績があるか、理系科目に優秀な講師陣が集まっているか、周りのレベルが高く競争心が煽られるか が重要になってくると考えています。それもそのはず、私たちが目指しているのは ”医学部” への合格であって、それに関する力量が感じられる方が良いからです。
医学部医学科への合格実績が多ければ多いほど、モデルケースが集積されており、非 医系専門予備校の弱みである「医学部受験情報の少なさ」がカバーできます。また、医学部受験で大きなウエイトを占め、多くの受験生を泣かせてきた理系科目についても指導力があることは心強いでしょう。
さらに、医学部受験はモチベーションとの闘いでもあります。途中で挫折してしまったり、慢心から怠けてしまうことを防ぐためにも、競争心が煽られる大手予備校の方が理想的な環境なのです。
医系専門予備校
医系専門の予備校選びでは、合格実績があるか、1:1の個別学習であるか、面接・小論文・集団討論といったサブ科目にも講義対応をしているか が重要になってくると考えています。医系専門予備校は平均400万円ほど、場合によってはもっとお金がかかってくるケースもあるため、そこに通えるだけの家庭の経済力も必要となります。
先述のとおり、合格実績の多い予備校の方が医学部受験にまつわる情報が集積しやすく、より本番を意識した学習が行えます。例えば、「千葉大学の面接では当落ライン、あるいは面接官によって意見が割れている受験生に対し再面接を要求することがあるよ」とか、「慈恵医科大学では2次で逆転が多いことから、面接・小論文が重要視されているよ」といった具合です。
そして、せっかく高いお金を捻出しているのであれば、1:1でつきっきりの講義を受けるのが好ましいでしょう。中途半端に医系専門予備校で集団授業を受けるのは、一講師として賛同できません。表現はアレですが、「お金にモノを言わせて」でも最効率な学習を進めるべきでしょう。
さらに、医系専門予備校の強みとして、面接・小論文・集団討論といったサブ科目も対策できることが挙げられます。”医系専門予備校” とうたいながらこれらの科目を実施していない予備校も散見されますが、こういった予備校には注意が必要です。
おすすめ①:スタディサプリ(通信・OL教材)
低価格・高クオリティの独学教材
おすすめその①は、スタディサプリです。これは費用対効果や、合格への効率性を考えて最良の教材と思っています。1次試験対策は全科目この教材を使用し、2次試験対策としてZ会や医系専門予備校(単科)を活用するのがベストな受験勉強形態です。個人的には少しお金を捻出し、「面接と小論文だけを取る」ように、単科で医系専門予備校を活用するのが良いと考えています。
メリットは、なんといっても月額が数千円という「金額の安さ」と「講義の質の高さ」にあります。医系専門予備校・大手集団授業の予備校・家庭教師のうち、どれを選んでも…
担当の講師は信頼できるかなぁ… 指導力は充分かなぁ…
といった悩みにぶち当たるのではないでしょうか。この点、スタディサプリの講師陣は、大学受験における第一人者であり、相当の指導力が担保されています。そのため、学習における一番の壁、1次試験に耐えうる学習力を身に着けることが容易になるのです。
一方デメリットは、医学部に合格するための演習量が少ないことが挙げられるでしょう。スタディサプリはインプットを主眼に置いた教材ですので、アウトプット(問題の演習)がどうしても少なくなってしまうのです。
そこで、巷で評判の問題集や各大学の過去問をそれぞれの科目で1冊購入し、徹底的につぶす作業を通し補ってあげることが必要でしょう。逆に言えば、これだけで医学部に合格するに足る学習能力は身についてあるはずです。
スタディサプリは私も勉強用で愛用していますが、一講師ながら高いレベルの講義にはいつも感心させられています… 私が受験していたときにあれば、どれほど良かったか…
▼スタディサプリの詳細はコチラ▼
おすすめ②:メディカルラボ(医系専門予備校)
医系専門予備校 合格実績No.1
おすすめその②は、医系専門予備校メディカルラボです。言わずと知れた、医系専門予備校合格実績No.1(2021年度は1,472名)予備校です(メディアにも露出していますね)。お金に余裕がある人であれば、迷ったらここで学ぶのが一番得策なルートだと言えるでしょう。
メリットは、「個々の生徒にあった戦略的受験校設定」や「プロ講師による1:1の密な講義」が挙げられます。この予備校では、それぞれの生徒の模試の結果等からマッチングを行い、どの受験校を受験するのが最適かを講師陣が適切に判断してくれます。そこで重点的に対策する受験校等を選定し、その生徒の合格率を格段に上げることができているのです。
医学部に ”合格する” ことに重きを置いている様子がうかがえますね。「どこでもいいからとにかく医学部へ!」と考えている人にとっては、まずメディカルラボで間違いないでしょう。
デメリットは、「学費が圧倒的に高いこと」や「受験仲間を作りづらいこと」、「授業の進度が生徒によって変わってしまうこと」が挙げられます。メディカルラボの学費は表向き226万円となっていますが、講習の費用や追加講義などによって概ね400万円、高ければ600万円ほどにまでのぼることもあるそうで、決して一般人に手が届くような金銭体系ではないのです。
また、1:1の個別学習であるからこそ周囲の受験生と話す機会が少なく、お互いに切磋琢磨したり気軽に相談しあったりする受験仲間を作ることも難しいです。この点…
受験は孤独なものよ! 黙々と勉強を頑張ろう!
と意気込めるなら良いのですが、寂しさや辛さを感じやすい受験生にとっては物足りなさを感じるかもしれません。
さらに、授業の進度が生徒によって変わってしまうことも難点です。通常の予備校であれば、「●月●日までに講義第●講まで終わり~」といった具合に、生徒が授業の進度に合わせることになります。
一方、医系専門予備校(特に1:1形式の授業形態)では、生徒の進度を確認しつつ講義の追加や宿題のかさまし等を行いますが、基本的には生徒の理解を優先してしまいます。そのため、受験日までに学力が仕上がらない可能性が比較的高くなるでしょう。
「集団授業は置いてかれるからいやだ!」との意見もありますが、合格までのペースメーカー的な役割も担っているんですね。必死に食らいついていくことも大切!
おすすめ③:富士学院(医系専門予備校)
個々人にあった学びのできる医系専門予備校
おすすめその③は、医系専門予備校富士学院です。医系専門予備校と聞いてまず思い浮かべるのは、上記のメディカルラボと富士学院ではないでしょうか。合格者数も多い(2021年度は434名)のですが、驚くべきは医学部医学科に絞って志望した学生のうち55.5%が合格するといった合格率の高さです。
それもそのはず、富士学院では業界で最も厳しい講師採用基準(合格率は4%…)を設けているようで、厳しい競争社会で勝ち残ってきた優秀な講師陣から密な教育を受けることができる環境が整っているのです。さらに、富士学院の講師採用基準は「高学歴」や「有名講師」にこだわらず、”生徒の合格に足る講師であるか” という点に注目しているため、質の良い講師が集まる体制が整っているのです。
私も医系専門予備校で働いていますが、生徒の合格のためには、たしかに「講師の学歴は関係ないな」と感じます。やはり、つきっきりで寄り添ってくれる講師が心象良いですよね。
メリットは、「個人指導と少人数ゼミの良いとこどりをしていること」や「科目別に指導方針を変えることができること」、「切磋琢磨しあう環境が整っていること」等が挙げられます。受験生に多いのは…
英語と生物はできるんだけど、数学があまりにひどくて…
といった具合に、科目ごとに出来・不出来が分かれるパターンではないでしょうか。そのような場合であっても、一律に「私立医学部受験生はこのコースを選ばないとダメ!」というのではなく、科目別に ”個人指導” と ”クラス指導” を分けることができ、その生徒にあった最適な学習プランを設定することができます。
また最大のメリットは、富士ゼミ等を通じ、切磋琢磨しあえる仲間を作ることができる点でしょう。先述のとおり、受験勉強とは厳しいもので、1人で立ち向かっていくには厳しいものがあります。競争心を煽るだけでなく、お互いに相談しあえる環境が整っていることはヒジョーにありがたいものです。
デメリットは、「学費が高めであること」や、「(偏見かもしれませんが…)面接・小論文といったサブ科目指導に強いという心象がないこと」が挙げられます。先述のとおり、医系専門予備校へ通うとなれば ”個人指導” を選択するのが間違いない道なのですが、これを選択するといかんせん学費が高くなりがちです。
富士ゼミ生の学費は年間300万円とHPにはありますが、もちろん ”個人指導” をつきっきりで行う場合にはよりお金がかさんできてしまうものです。費用対効果という面では、少し金銭的痛手が大きいと言えるでしょう。
またこれは偏見かもしれませんが、私自身が「面接・小論文・集団討論対策に強い」といったイメージをあまり持っていないこともデメリットかもしれません。医学部受験でメインになってくるのは4科目(英語・数学・理科×2)なのは間違いないのですが、せっかく高い学費を払っているのであれば、ぜひとも細部までこだわった対策を実施したいものです。
おすすめ④:駿台予備校(集団授業)
医学部生に圧倒的人気の大手予備校
おすすめその④は、大手予備校駿台予備校です。駿台予備校といえば、医学部受験に限らず東大・京大・早計など、難関校を受験する生徒に絶大な人気を誇る予備校ですね。迷ったらこの駿台予備校を選択するのが一番良い選択だと私は考えていますし、ほとんどのご家庭も同意していただけるのではないでしょうか。
医学部医学科の合格者数は国公立大学で1,656名、私立大学で2,123名にものぼり、すさまじい実績があるのは心強いですし、校舎も全国展開され、アクセスが良いのもありがたいところですね。
メリットは、「50分授業というメリハリのある授業形態であること」や「理系科目に優秀な講師陣が集まっていること」、「AI・IT器機を活用した効率の良い学習体制があること」、「優秀な受験生が集まりやすく競争心が煽られること」等が挙げられます。受験生の中には…
90分授業だと、後半の方が集中できない…
という人は多いのではないでしょうか(私もそうです笑)。この点、駿台予備校では50分授業制を導入しているため集中して授業に取り組むことができますし、授業の合間(休み時間)に講師へ質問をしに行くことも容易になります。
また、医学部受験の要になってくるのは ”数学” ”理科” といった理系科目ですが、この理系科目を指導する講師陣に定評があるのも強みでしょう。英語の大島先生や、『現代文読解力の開発講座』を著した霜先生などは非常に有名ですよね(私も『現代文読解力の開発講座』は指導する際に活用させてもらっています)。
さらに、AI教材であるatama+を活用することにより、AIが1人1人の生徒の強み・弱みを学習し、弱点を補強するような問題を自動で提示してくれるのは魅力的です。講師への質問や担任からのサポートもIT器機媒体で行えるため、対面・非対面問わず密な交流をとることが可能となっています。
AIってすごいですよね。私たち以上に私たちのこと知ってますもの。
最後に、駿台予備校には優秀な学生が集まりやすく、強い競争心が煽られるのも良い点と言えるでしょう。ご存じかと思いますが、河合やベネッセ、代ゼミ等が実施した模試と比べ、駿台予備校が実施した模試では偏差値が伸びにくいという特徴があります。それもそのはず、駿台予備校は難関大学の合格を強みとしているだけあって、全国から優秀層の学生が集まってくるからです。そのような意味では…
よっしゃ。今回の模試も余裕だったべ。俺っち、いけるやん…!
なーんて! 慢心することが減りますよね!笑 「周りの人がめっちゃできてる!やばい!がんばらないと!」といった具合に、自分のお尻に火をつけ続けないと、当日に合格を勝ち取るだけの学力はなかなか身に付きませんもの。
デメリットは、「自習室等 席が狭めであること」や、「講師陣・教材の好き嫌いが分かれること」が挙げられます。駿台予備校に入ったことがありますが、確かに他予備校と比べ、比較的自習室が狭めであるかもしれません。私自身は問題を感じませんでしたが、一度ご自身の目で見て「勉強に差し支えないか」確認した方が良いかと思われます。
席についても個々人で場所が指定がされているため、「あ!席がない!」となってしまう恐れはないものの、「自由に席を決めたい!」と思っている人にとっては少しネックに感じるかもしれません。
また、講師陣も教養的な雑談をしてきたり、進行スピードが速めであったりと、ややクセの強い人が多いようです。使用しているテキスト等も、図面配置・フォントなどが独特で、受験生の中には…
良いこと書いてあるんだけど、なんか肌に合わないなぁ…
と感じる人もいるかと思います。駿台では無料で講義体験なども実施していますので、まずは資料を請求したり、相談・無料講義体験を通して入校するか否かを決めたほうが良いでしょう。
評判の良い予備校であっても、”自分の肌に合わない” と感じたら選択はNG。結局は ”自分の肌に合うか” を中心に考えるのが大切!
おすすめ⑤:河合塾(集団授業)
早慶はじめオールマイティな学生向けの大手予備校
おすすめその⑤は、医系専門予備校河合塾です。河合塾は偏差値の低い生徒~高い生徒まで、国公立・私立問わずオールマイティな学習を進めることのできる予備校として有名ですね。実のところ合格実績も高く、2021年には国公立大学1,585名、私立大学2,923名が医学部医学科へ合格を果たしています。
あれ? 合格実績があるなら、駿台予備校より河合塾の方が良いんじゃないですか?
うーん、実数で見るとそうなんですが、①そもそも母数が多いこと、②理系というよりは早慶といった文系科目に強みがあること から、個人的には駿台予備校に軍配があるかなぁと感じています。
ということで、細かいメリット・デメリットを見ていきましょう。
メリットは、「テキスト・講師が万人に受け入れられやすいこと」や「カリキュラム・コースが豊富であること」が挙げられます。
河合塾のテキストはよく精査されているものが多く、読者に飽きさせない工夫や読みやすい構成を練っているものが多く見られます(以下、その例です)。
河合塾がオールマイティに学生さんを受け入れているだけあって、講師にせよテキストにせよ多くの人に受け入れられるような努力をしていることがうかがえます。
私も、なんだかんだで受験生時代は河合出版のテキストにお世話になってたなぁ…
また、対応しているコースが多いのも魅力の1つです。大学受験科はもちろんのこと、高校グリーンコースや東大入試に特化したコースなどもあり、自身にあった医学部への合格を目指すのに最適なコースを選択することができるのは惹かれるポイントです。
デメリットは、「90分間の授業で集中が切れやすいこと」や、「理系というよりは早慶といった文系科目に強みがあること」が挙げられます。
90分授業の中では、45分→45分で演習と解説の時間を分けていたり、30分→30分→30分で区切り集中を切らさないような努力はされているようですが、いかんせん90分は勉強に集中するのには長いように思えます(わ、私だけでしょうか…)。
さらに、理系科目より文系科目に強みを置いていることも、医学部受験生にとってはありがたいとは言えない点です。先述の通り、医学部医学科への合格者数は多いのですが、これはそもそもの母体数が大きいことも影響してます。加えて、理系学部よりも早・慶・上智の文系の合格実績に秀でていて、どちららかといえばそちらを受験する生徒にとっての予備校である観感が否めません。
とはいえ、予備校選びは ”自身に合うか否か” が大きなカギを握っています。河合塾でも無料相談・授業体験を実施しているので、一度参加してみるのが良いでしょう。
予備校・教材選びは大変ですが、決めてしまえばあとは全力で勉強をするのみ! 1年間勉強し続ける環境ですから、ぜひとも丁寧に選んでくださいね!
まとめ
長文化してしまったので、最後に勉強スタイルのまとめをしておきます。医学部受験で合格を勝ち取るためには、私は3つのルートをおすすめします。
以下、自分の娘にもまったく同じことをアドバイスすると思います。
この中で、本人のやる気さえあれば…
の勉強スタイルをおすすめします(スタディサプリが最効率かつ費用対効果最強なので)。
そして、本人が監視されないと勉強できないのなら…
の勉強スタイルをおすすめします。中でも駿台予備校を選択したいと思うのですが、本人が「いや、駿台は肌に合わない…」と感じたら河合塾に通わせたいですね。
とはいえ、スタディサプリ・駿台予備校・河合塾を利用するといっても、医系専門予備校の情報力はすさまじいため、単科で医系専門予備校には通わせたいところです。面接・小論文・集団討論の講義を積極的にとり、本番で通用するコミュニケーション力(話す・聴く・書く・読む)を身につけさせるでしょう。
これまで書いてきた内容を参考に、ぜひ皆さんに合う予備校・教材選びをしてくださいね! 合格を祈っています! がんばって!
では、今日はここまで! お疲れさまでした!