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今回は、遅刻・欠席日数が多い人の対処についてお伝えしていきます!
おそらく、この記事をご覧の皆さんは
「寝坊やサボりで遅刻日数が10回を超えてるかも…!」
「入院・手術で欠席日数が15回以上になっている…」
という状況の人がほとんどだと思います。
医師という職業は40%以上が過労死ラインを超える激務であり、どの職業よりも働き続けることが大切になっています。
それに伴い、大学時代でも必修科目や出席を重視する講義が多く設けられているため、高校時代から欠席日数が多いと悪目立ちしてしまうのです。
だからこそ、医学部面接の場でも
(この子は心身に問題ないよなぁ? 厳しい医療現場でもやっていけるよなぁ…?)
という懸念から欠席日数を問う質問がされているのです。
「えぇ? 何回、遅刻・欠席をしたら面接官から突っ込まれるの?」
って思いますよね。
明確な基準はありませんが、高校1年・2年・3年、いずれかの年度で7日以上欠席を重ねている場合は、面接官から突っ込まれる可能性を考慮しておきましょう。
✅10日以上欠席してたら点検する
✅15日以上欠席してたら点検する
面接官によって質問してくる基準は異なりますが、僕が医専予備校で6年以上働き、現在も医学部受験の面接・小論文スクールを運営している限り、7日以上の欠席で突っ込まれたというのが最小ですので、皆さんは「7日以上の欠席だと多いんだな」と身構えておくのが妥当です。
もし、皆さんが正当な理由なく遅刻・欠席を重ねており、かつこのまま無対策で本番を迎えたならば、「人間性や社交性に難あり」として不合格の対象になりかねません。
遅刻・欠席日数に不安のある受験生とその保護者さんは、ぜひ最後までこの動画をご視聴いただき、確固たる対処を学んでくださいね!
遅刻・欠席日数を知るために準備してほしいこと
まず、遅刻・欠席日数を知るために準備してほしいことをお伝えします。
皆さんは学校から調査書をもらった上で、自分の学校はどのような取り扱いをしているか確認しておきましょう!
「んぅ? 調査書って何?」
調査書とは、学習状況や特別活動の記録、出欠状況について記述された書類で、現在通っている高校から発行され、受験する大学へと提出するものです。
様式はどの高校でも同じになるよう統一されているのですが、取り扱いは各高校によって異なってくる点に注意しましょう。
例えば、遅刻日数を気にしている受験生は多いですが、調査書に遅刻日数は掲載されません。
「えぇ? じゃあ遅刻し放題ってこと?」
って思いますよね。でもそれは半分合っていて、半分間違っています。
調査書には「遅刻日数」を掲載する欄がないものの、遅刻の取り扱いには学校ごとのルールがあります。
遅刻回数12回の生徒を例に考えてみましょう。
とある高校では
「遅刻ぅ? いいよいいよ! 俺も若い頃はよく遅刻してたもんだ! 勉強さえ頑張ってくれれば大丈夫!」
といった寛容な態度で、遅刻・欠席日数をそのまま「0」とカウントします。
一方、とある高校では
「遅刻するとはなんたることですか! 調査書に遅刻を掲載する欄がないので、遅刻3回を欠席1回とみなしますからね! ちなみに、2時限目までに登校できない場合はもう欠席とみなします!」
といった厳しい態度で、遅刻・欠席日数を「4」とカウントするかもしれません。
また、調査書のアクセシビリティにも学校間で格差があります。
とある高校では
「おーい、みんなに調査書のたたき台配るぞー! これがお前らの調査書になるから、書かれちゃ困ること/書いてほしいことあったら教えてくれよな!」
といった感じで、自主性を重んじ生徒と一緒に調査書を作ってくれたり、シンセツな先生方が遅刻・欠席の日数を修正してくれていることがあります。
そのため、もしかすると、皆さんが思っているよりも遅刻・欠席の日数は少ないかもしれないので、きちんと調査書原本を確認する必要があります。
それに対し、とある高校では
「ダメです!調査書の内容は秘匿事項です。」
「ダメです!こちらで掲載内容を考えておきます!」
といった感じで、保守的な守秘体制を取っているかもしれません。
このように、調査書の様式は統一されているのですが、取り扱いは各高校によって異なっていますので、自分の通っている高校の立場を確認しておきましょう。
もちろん、保守的・守秘的な高校であれば諦めるしかありませんが、協力的な高校であれば記載内容についてすり合わせることが可能ですよね。
ここまでの話を聞いて、
「でも先生。調査書って開封厳禁だし、手に入れるのって無理くない?」
って思う人は一定数いるでしょう。
調査書は内容の秘匿性から開封厳禁で、一度開けてしまうとその調査書は無効になってしまいます。
入試が近づいてくると、先生からは
「調査書は受験校分だけ購入してください。」
と言われますが、受験校+1校(どこか任意の大学)を受けると申告し、調査書を余分に1枚購入しておくことをおすすめします。
そうすれば、自分がどれだけ欠席をしたのか、調査書を見て確認することができますよ。※あんま良くないけどね
確認してもなお、皆さんが7日以上欠席を重ねているのであれば、面接官から突っ込まれる覚悟を決めておくのが妥当でしょう。
欠席日数への返答で大切なこと
「うわぁ、おれ7日以上欠席してるよ… 言い訳考えとかないと…」
って考えた皆さん、ちょっと待ってください!
たしかに医学部で面接官を務める人は、日ごろ医師として活躍している教授・助教授・講師などであって、テクニカルな側面を知り尽くした面接のプロではありません。
しかし、目の前の受験生が嘘をついているか否かなんてすぐに分かります。
僕は「受験に勝つためだったらどんな必死な手段でも使うべき」といったマキャベリズム的人間ですが、皆さんが受験に勝つためであっても嘘をついてはいけません。
嘘をついてしまえば面接官からさらに深掘りがされ、自身が想定していなかった質問を嘘で取り繕うことになり、結果、面接官からの信頼を獲得できなくなってしまいます。
Honesty is the best policy.
面接では、正直が最善の策であることを肝に銘じておきましょう。
とはいえ、なんでもかんでもバカ正直に答えて良いかと問われれば、そうでもありません。バランスが大切です。
「欠席が7回になっていますが、正確には21回の遅刻であります! 原因はすべて寝坊です! 朝はまったく起きれません!」
「欠席10回はすべて体調不良です! 私は体がとっても弱いんです!」
なんてバカ正直に答えてしまえば、医師としての適性を欠いていると判断されかねません。
つまり、遅刻・欠席の原因を正直に伝えるのが原則ですが、例外的に社交性を優先し言い訳をする必要が出てくるのです。
この姿勢は非常に大切なので、頭に入れておきましょう。
言い訳した方が良いパターン
ここからは言い訳した方が良い事例について解説していきます。
上の3パターン+αに該当する方は、正直に話さず、言い訳して取り繕った方が良いでしょう。
いじめ・不登校の事例
この受講生は2浪の男子。高校2年次に20日の欠席。まぶたが下がってきて見えにくくなる病態(眼瞼下垂)になり、それが原因で友人たちからいじめを受けることがありました。
どのような事情があっても、身体・精神・社会的な苦痛を一方的に与えるいじめは許されません。
とはいえ、いじめを受けた側が
「高校時代はいじめを受けていました。不登校で欠席が重なっています。」
と正直に答えてしまうと、
(う~ん、なんか問題ありそうな子だな… 周りと上手くやってけるかな…)
といった悪印象を与えかねません。
医師や医学部生は、少数精鋭で周りと協力しながら困難を乗り越えることが多いため、周囲と溶け込むことができない受験生はハネられてしまうかもしれません。
僕はいじめられる側の味方をしたいですが、厳しいかなこれが面接です。
精神疾患の事例
こちらも同様に考える必要があります。
この受講生は1浪の男子。日頃から「ゴミ箱の中身を確認する」「何度もドアを閉めたか点検してしまう」といった強迫性障害があり、精神的苦痛から欠席を重ねてしまいました。
面接官は、圧迫面接をしたりストレス解消法の質問を投げかけたり、あるいはメンタルの専門家を同席させるなどして、目の前にいる受験生が精神的に安定しているかどうかをチェックしています。
そのため、このケースも
「僕は精神疾患があります!かなりメンタルに来ています!」
といった具合に、ありのままを話してしまっては面接官に不安を与えてしまいますよね。
言い訳して取り繕うのが妥当でしょう。
体力的な不安が残る事例
この受講生は気胸を抱えた1浪の男子。やせ型の体型で幼い頃から病院へ通うことが多く、高校2・3年次に欠席を重ねてしまったそうです。
ここまで動画を観てきた皆さんならピンとくるかもしれませんが、体力的な不安があると医師として勉強や仕事を継続できるか不安を与えてしまいますよね。
重度の喘息・気胸・貧血・片頭痛など、面接官へ
(この子、体力に問題はないかな…)
と疑われてしまうような病気・ケガであれば、問い詰められるまで伏せておき、後ほどの言い訳例文をもとにして無難に返答するのが良いでしょう。
ここで注意してほしいのは、大学への提出書類で既往歴の記入を求められた場合です。
虚偽の報告をしてしまえば、入学後に発覚した場合退学の対象になりかねませんので、ここは正直に記入し申告しなければなりません。
お気をつけください。
以上お伝えした、
▶いじめ・不登校の事例
▶精神疾患の事例
▶体力的な不安が残る事例
またこれらに準じるような事例は、言い訳を用意するのが妥当です。
おすすめの言い訳例文4選!
ここからは具体的な言い訳例文を挙げていきます。
最もしっくりくる例文を参考にし、皆さんなりの回答方針を固めてください。
最初に断っておきますが、あくまで社交性が大切になります。
すべてをバカ正直に答えるのは愚策ですし、反省を示すことも肝要です。
言葉選びは慎重にいきましょうね。
①今後に響く不安を志望動機・PRへと昇華させる
先ほど、取り繕った方が良い事例として
これらを挙げてきましたよね?
こういった今後に響く不安を聞こえの良い志望動機・PRへと置き換えるのも一手です。
具体的には、
「はい。眼瞼下垂がきっかけでいじめを受け、度重なる欠席と転校を経験してしまいました。しかし、手術を担当してくれた医師が私の気持ちに寄り添ってくれたため、前向きに生きることができるようになり、それ以来、心身共に苦しんでいる人を支えることのできる医師に憧れを抱くようになりました。」
とか、
「強迫性障害で精神的に苦しい時期があり、クラスに馴染めず欠席を重ねてしまった時期があります。それでも友人たちの聞き手にまわり1人1人を理解することで、少しずつ信頼を獲得するよう努めました。度重なる欠席は確かに苦痛でしたが、自身の強み(傾聴力)や役割に気づくことのできる貴重な経験でした。」
といった感じです。
いじめ・不登校、精神疾患、体力的不安のある病気などを、志望動機・PRといった心象のよいものへつなげることはできますので、そのように取り繕うのも一手と捉えましょう。
「えぇ、でも面接官によってはいじめ・不登校、精神疾患、体力不安自体にマイナスイメージを強く持っちゃう人もいるんじゃない?」
そのとおりです!
ちょっと厳しいこと言いますと、欠席日数が重なっている時点でなんらかのリスクは負っています。
“この言い訳例がハマらないな”と感じた方は、切り替えて次の言い訳例を試してみましょう!
②寝坊や交通遅延など外的要因を挙げ、今後の対策をきちんと述べる
この受講生は現役の女子。高校1年次に7日、2年次に10日の欠席。
家から都内までの通学に1時間半以上かかり、朝早くの起床が苦で遅刻・欠席を重ねてしまいました。
皆さんの中にも、より進学実績の良い高校へ通うため2時間かけ通学していたり、遅くまで部活動や塾で勉強に取り組んでいたりと、体力的に苦しい生活を送っている人は多いと思います。
しかし、どのような理由であれ指定された時刻に遅れてしまうのはNGです。
保護者や社会人経験のある方は頷いてくれると思いますが、大人は時間にタイトなんですよね。
面接官の先生たちも、日ごろから時間に追われながら仕事をしていますから、時間にルーズであると
(この子、きちんと勉強・仕事してくれるかなぁ…)
と疑ってしまいます。
とはいえ、面接官の不安を払拭できるようきちんと対策を提示できていれば、かなりのリスクヘッジをすることができます!
具体的には、
「はい。片道1時間半の通学と遅くまでの通塾があったため、高校1・2年次は遅刻が重なってしまいました。私の学校では遅刻が重なると欠席扱いになってしまうので、欠席日数が多くなっているのだと思います。このままではいけないと思い、高校3年次は、朝型の生活へと切り替えるようにしました。まず、塾を家の近くへと変更し、夜の勉強を早めに切り上げるようにしました。その上で、就寝前23:00にスマートフォンをロックし、強制的に早寝・早起きができるようにしていました。入学後も、自分の意思を変えるだけでなく、周囲の環境から変えることで生活習慣を整えたいと思います。」
といった感じです。
どうでしょう? 思いの外、悪くないですよね?
③突発的あるいは完治する病気・ケガを取り上げる
これらは、入学後の健康状態にさほど問題を抱えないので大丈夫です。
「急性虫垂炎になってしまい、手術・入院をしました。」
「重度の骨折をしてしまったのですが、かかりつけ医の診療が朝の時間帯しか取れず、通院のため遅刻(欠席)が10日ほどになっています。」
「膝の手術で入院・手術をしたのですが、不具合(医療過誤)があり、再入院・再手術をしていました。」
といった感じです。そんなに悪い印象を抱きませんよね。
それもそのはず、“仕方ないよね”と言える理由だからです。
「よ〜し! じゃあ病気・怪我になったことないけど、『医療過誤のせいで欠席しました』って言っちゃうよん♪」
ちょっと待ってください!
面接の大原則、1を10にして話を盛るのはOKですが、0を1にして話を作り上げる・嘘をつくのはやめましょう!
面接において最も大切なのはテキトーなことを言わないこと、理論武装をし、どの面接官にあたっても安定して信頼獲得することが肝要なんです。
実際に先述のような病気・怪我の経験があれば話は別ですが、そういった経験がまったくないのに嘘をつくと確実にボロがでます!
まして相手は病気・怪我のプロです。
皆さんが想定していない、あらぬ返答だってされるでしょう。
この言い訳については、実際に経験がある人のみ用いるようにしてください。
④サボりや授業の放棄が理由でいまは心を入れ替えて反省していると真摯にアピール
言い訳はどれもリスキーですが、僕はこの言い訳が最も心象良いと思います!
この受講生は1浪の女子。3年次に12日の欠席。高校の授業に意味を見出せず、独学で勉強していたため欠席を重ねてしまいました。
正直、高校の授業や宿題は大学受験から少し離れた内容を扱っていることが多く、
「こんな問題、試験本番で出題されるの?」
との気持ちになると思います。
こちらの動画でも正しい勉強法をお伝えしたとおり、僕自身も1冊の過去問・問題集に注力すべきで、高校の授業では内職すべきと感じています。
また、人間は間違える生き物ですよね。
まして、受験生は多くの情報に飲み込まれたり、周囲からいらぬ期待を背負ったり、ときに心無い言葉を浴びせられることだってあります。
若気の至りで誤った判断をすることだってありますし、目の前の面接官だって多かれ少なかれ同じような失敗をしてきているでしょう。
たしかに、どストレートに思ったことを伝えてしまうのはNGです。
「高校の授業は大学受験に不必要であって、通学するのは非効率です! それゆえ、自宅から一歩も出ず過去問・問題集に取り組んでいました!」
こんな返答をしてしまえば、
(もしかして、教授や患者さんに過激なことを言ったり、授業をサボったりするのかな…)
といった感じで社交性を疑ってしまいますよね。
✅正直に伝えるのが得策である
✅反省を示せば今後に響くことはない
✅気持ち面での失敗は誰にでもある
こういった理由から、欠席はサボりや授業の放棄が理由で、いまは心を入れ替え真摯に反省していると伝えるのがベターだと感じています。
具体的には、
「はい。高校3年次に成績が伸び悩んでしまい、焦っていた時期があります。『学校の授業を受けている時間がもったいない』と考えた私は、学校へ通わず家にこもって黙々と学習していました。しかし、先生の教えがない状態で学習しても理解や定着が悪く、なにより周囲と交流せず過ごしていた時間は身体的にも精神的にも良いものではありませんでした。いまでは間違っていたと反省していますし、大学入学後も気をつけたいと思います。」
といった感じですね。
どうでしょう? そこまで心象悪くないですよね?
実際、このように返答した生徒も最終合格を勝ち取りました。
以上が、僕の考えるベターな言い訳たちです。
しかし、Honesty is the best policy.
面接では正直が最善の策であって、取り繕うのは最終手段と捉えてくださいね。