【結論】知識系の質問が問われたときは?
分からない質問が来たときの例文
勉強不足で申し訳ありません…! 家に持ち帰って勉強します…!
知識があやふやな質問が来たときの例文
おそらく○○ではないでしょうか…? ただ、不正確な知識です…!
知識系の質問をする意図とその内容
面接官が知識系の質問を問うてくる背景には、4つの意図があります。
①受験生の医療的関心・知識力を確認したい
まずは、受験生の医療的関心・知識力を確認する目的です。医学部に所属するわけであって、まったく興味・関心のない学問を勉強されては、今後の学生生活に支障をきたします。
そうですよね、「なんとなく…」とか、「偏差値が一番高かったので…」との理由では、学問的探究が進まなかったり、学校の勉強についていけなくなったりして、ついには退学してしまうなど… 諸問題が起きてしまうわけです。
「パターナリズム」とは何か、説明できますか?
はい!「パターナリズム」とは、あたかも医師が上位の立場に立って、患者さんの意思を尊重するというよりかは、医師主導であれこれと治療方針等を設定していく考えのことです。生命倫理に反するような施術は別として、患者中心主義の観点から、「パターナリズム」はあまりよろしくないものとして扱われていると把握しています。
といった具合に、医療的な知識を確認することにより、その受験生が日頃から医療へ興味・関心を抱いているか、ひいては医学部に ”やる気” をもって入学しようとしているかを点検しているのです。
②受験生の志望動機の強さを確認したい
次に、志望動機の強さを確認する目的です。面接では、様々な観点から「志望動機」の強さを確認し、「本当にウチへ来たいのか?」を問うてきます。
そうですよね、医学部に在籍することのできる席数は決まっているわけで、熱意のない人を入学させるわけにはいかないですし、他の熱意ある受験生に席を譲ってあげたいのです。
そして、志望動機の強さを確認するための質問は、大きく2つに分けることができます。
受験校に関する質問
1つは、受験校に関する質問です。これは、受験校の理念・カリキュラム・歴史・付属病院等について質問し、受験校への熱意を確認するものです。
(この子、本当にウチにくるつもりあるのかな…?)
じゃあ、君はウチの学是である「師弟同行」について説明できる?
はい!「子弟同行」とは、師匠にあたる先生および弟子にあたる学生が、歩み寄り添って学んでいく姿勢のことを指します。例えば貴学では、アドバイザー制度を導入しており、進路の相談や医学を学ぶ上での相談などに乗っていただけるため、正しい方向を向いて学習を進めることができるとうかがっています。
地域事情に関する質問
もう1つは、地域事情に関する質問です。例えば、関東出身者がいきなり青森や山形といった地方を受験したとき等、その地域に縁やゆかりを感じない受験生へ問う質問となっています。具体的には、その地域の特産品・地域名・観光名所・医師不足地域等を問うてきます。
(この子、関東出身だよね? ほんとにウチの地方に来たいのか…?)
じゃあ、○○県の医師不足地域について答えてくれるかな?
はい!○○県は、沿岸沿いを中心に医師不足感の強い地域が広がっているとうかがっています。面積対医師数、人口対医師数共に少なく、さらに厚労省のアンケートによれば、現員医師数に対する必要医師数についても、最も不足感の強い県であると把握しています。
③受験生の一般的教養力を確認したい
次に、受験生の一般的教養力を確認する目的です。医学では、人体の抱える問題を治癒していく必要があります。問題解決のためには、一面的でなく、総合的で多面的なアプローチを要するため、”医学” だけを学ばれても困るわけです。
したがって、医師には一般的教養力が求められるわけですが、この点をチェックするために質問を投げかけてくることがあるのです。
具体的には、(医療以外の)時事的なことを問うてきたり、一般的な用語について説明を求めたりする質問等が見受けられます。
(一般的な教養はあるかな…?)
えーっと、「医療」に関すること以外で、最近気になったニュースとかある?
はい!最近では○○社が△△社を敵対的TOBした、という話が気になっています。○○社は資産運用の大手会社でありますし、△△社も大手の銀行であることは誰もが知っていると思います。サイトの仕様が変わったり、一時使用できなくなる期間がでるなど、私自身含め、□□制度を利用する人等、多くの方々へ影響を与える可能性があるため注視しています。
④学習に対する姿勢を確認したい
最後に、学習に対する姿勢を確認する目的です。これは、あえて分からない質問を出したり、アタリマエすぎる質問を繰り出したりして、その人の学習姿勢や説明能力を確かめる意図があります。
例えば…
(さて、テキトーな回答はしないだろうね…?)
ウチにいる教授、何人か名前挙げてみて。
※普通、答えられない問題です。
(通常の説明能力はあるかな…?)
「地球温暖化」ってなぁに?
といった具合に質問をしてきます。後者については、ロジカルで丁寧に説明すればそれで良いのですが、前者については「えぇ?! どうやって答えればいいの?!」なーんて、困ってしまう受験生も多いのではないでしょうか。
でも、ご安心ください。分からない・聞いたことのない質問が来たとしても、以下のように受け答えをすれば問題ありません!
分からない質問などへの対処法!
分からない・あやふやな質問が来たときは?
前提として、「知識」系の質問は知識の収集を怠らず、丁寧に回答できることが好ましいです。しかし、それでもなお、明確に答えられない質問が出てきてしまったときは、以下のように回答し対処しましょう。
「分からない質問」が来たときの例文
勉強不足で申し訳ありません…! 家に持ち帰って勉強します…!
「あやふやな質問」が来たときの例文
おそらく○○ではないでしょうか…? ただ、不正確な知識です…!
つまりは、ウソをついたり、テキトーな回答をしないことが肝要なのです。私も専門家の資格(1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格))を取得する際に面接試験を受けたのですが、わからない質問が来たときの姿勢は超重要でした。
専門家はクライアントの要求を聴きいれた上で、”間違いなく” ”適切に” アドバイスすることが求められるのであって、アドバイスに誤りがあってはならないのです。権威を守るため、ウソをついたりテキトーな回答をすることは望ましくありません。
「ここまではわかります。」「でも、ここから先はわかりません。」といった、自身の知識の確かさを逐一確認していくことが求められます。
知識系質問の対策について
費用対効果が悪いことをお忘れなく!
これまで見てきたとおり、「知識」に関する質問はレパートリーが多く、その学習範囲は恐ろしいほど広いものとなっています。その一方、15分の面接のうち1題かそこらしか出題されないのであって、学習しようとするとヒジョーに費用対効果が悪い勉強になってしまうんですね。(えー
そのため、おかまるとしては、最小限の対策をしておいて、わからない問題が来たら「ごめんなさい」しておけばいいんじゃないかなーっと思っています。というわけで、最小限の対策を以下にまとめていきたいと思います。(これだけはやっておこうね!
①空いた時間にニュース・新聞を見る!
対策の1つ目は、空いた時間にニュース・新聞を見ることです。「知識」系の質問の中でも、圧倒的に頻出なのは時事系の質問です。つまり、「最近の医療ニュースで気になっていることはありますか?」とか「最近、新聞で○○なんて話があるけど、君はどう考える?」といった、”いま世界で起こっていること” を問うてくるのです。
そのため、毎日ニュース・新聞を見る、といった対策が非常に有効になるわけなんです。いまでは、TVや新聞に限らず、SNSやWEBニュース、動画共有サイト(Youtube等)でも報道がされているため、自身の一番使いやすい方法で情報収集の習慣をつけてみてくださいね。
②受験校の理念・カリキュラム等を把握する!
対策の2つ目は、受験校の理念・カリキュラムを把握することです。これは、面接試験の2日前・前日にやってくれればOKで、しかもパンフレットやホームページに載っている情報が中心でかまいません(それ以上に奥深く質問してくることはありませんし、質問されたとしても答えられないといけないわけではありません)。
面接試験の2日前・前日は、緊張などから普段のような学習が進められないもの。ソワソワしてしまい、ほかの勉強が手につかない状況であれば、ぜひ受験校の理念やカリキュラムを研究し、その受験校について知っておきましょう。
では、今日はここまで! お疲れさまでした!