医学部面接完全攻略マニュアル(エール出版)


いや、自分の書いた本なんだから、買ってもらうために良いことしか言わないでしょ?

反論できませんね(笑)! でも、良い点だけでなく悪い点も含め、「こういった人にはおすすめできる」「こういった人にはおすすめできない」というのを解説します! できるだけ客観的にレビューしていきますよ!
基本情報
・ページ数:272
・出版社:エール出版社
・サイズ:A5
・発売日:2025/3/19
この本の概要
面接ができるようになるには次の4STEPを順に辿ることが必要です。

つまり、まずは「どのような質問が飛び交うのか」「どう攻略していけば良いのか」といった面接の知識をインプットした上で、出願書類を文章化し、1人で口頭練習を積んでから面接に挑むべき…ということです。この本は
- STEP.1 知識のインプット
- STEP.2 文章化
に文章を割いているため、知識ゼロの医学部受験生・保護者であっても、上位3分の1に入るだけの下地を作ることができます。

あれ? MedFixの公式LINEを友だち登録している人って、PDFの『完全攻略テキスト』を受け取れるよね?あれじゃダメなの?
という声が聞こえてきそうですね。
この本は、MedFixの公式LINEでお配りしている『完全攻略テキスト』が大元となっていますが、『完全攻略テキスト』で掲載しきれなかった部分や、最新の面接事情を踏まえ+αを加えたものがこの本になります。
また、以前から問い合わせの多かった「紙(本)媒体で読みたい!」というニーズにも応えています。落ち着いて勉強したい方はこちらのテキストが最適です。

・地域枠志望理由
・自己PRの考え方
・MMIの攻略法
・web出願書類
などは特に改定が多くなっています。最新の情報を追いかけたい方にはおすすめ!
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このように、見開き1ページで区切るなど、レイアウトも見やすく配置しています!
この本の良い点
まずはこの本の良い点についてお伝えしていきます。
大きく分けて、この本の良い点は4つあります。
①順序立った説明で分かりやすい
簡単にまとめると、この本は「知識ゼロの医学部受験生が独学で医学部面接の基礎を完成させる」ことを目標に執筆しました。そのため、
🌀医学部面接について右も左も分からない
🌀どこから対策していいか分からない
とお困りの受験生・保護者さまにとって、最適な本となっています。
巷の医学部面接本は「この質問はこう返せ!」「この質問はこう返せ!」と、一問一答形式の対策を勧めてきます。しかし、医学部面接で問われる質問は何千問もありますし、まして当日はこれまで対策したことのない質問が飛び交います。一問一答形式で進めていては、対策に終わりが見えてこないですよね。
この点、僕のコーチングでは“グルーピング” “転用” を強く意識して指導しています。何千問もある質問たちをグルーピングし、面接官の質問意図に立ち返った返答を考えさせ、意図が同じような質問に対しては回答をできるだけ同じになるようコーチングしているのです。

例えば、「休日の過ごし方」「ストレス発散方法」「趣味」といった質問は、一見バラバラのように見えますが、質問意図は“ストレスと上手く付き合えるか点検したい”というもの。「休日は趣味を過ごしてストレス発散しています」と捉えれば、これらはすべて同じ回答になるはずです。
医系専門予備校での指導やMedFixのオンラインコーチングに基づいてこの本を執筆していますから、理解のしやすさ、再現性は折り紙つきであると自負しています。この本を1ページ目から順を追って読んでいけば、“誰であっても” “間違いなく” 上位1/3に入るだけの下地が完成しますよ。



できるだけ図も多く盛り込み、中身が頭にスッと入るよう工夫しています!
②網羅性に長けている
キレイゴトを抜きにして、僕は他者へ貢献し感謝されることに喜びを感じる生き物です。「買ってくれた人たちへ有益な情報を提供したい!」と考え、情報を出し惜しみすることなく、この本を執筆してきました。その結果、出版直前にもかかわらず
✅想定していたページ数、文字数をオーバーし本の体裁を変更
✅B5版→A5版へとサイズを変更
といった変更をすることとなり、エール出版社さまには大変ご迷惑をおかけしてきました(本当にごめんなさい)。
その代わり、読み手である皆さんは好都合です。
医系専門予備校で何百人もの合格者を見届け、現在も国内外の医学部受験生をオンラインコーチングする僕が、すべての情報を余すことなく1冊にまとめました。
定価が¥1,700(税抜)となっていますが、間違いなくそれ以上の価値を有していると確信しています。

医系専門予備校で学ぼうとすると数十万円かかる内容です!
③合格率を上げることに特化している
「生徒の合格を最優先にする」というのは、予備校講師であれば誰もが持っていて然るべき考えでしょう。しかし、批判するようで申し訳ないですが、医系専門予備校の面接・小論文講師はそのような考えが希薄であることが多いかもしれません。
医系専門予備校の面接講師が採用される経歴は多種多様で、
✅元・地方のアナウンサー
✅企業のマナー講師
✅医学部受験に詳しい数学の先生
✅面接経験に乏しい医者
こういった方々が指導を担当しています(どう?驚いたでしょ?)。
もちろん、その人その人の得意・不得意もバラツキがあるため、
🌀声の抑揚、大小、滑舌ばかり指導
🌀入退室のマナーばかり指導
🌀各大学の情報ばかり指導
🌀医療知識ばかり指導
といった具合で、「たしかにいつかやるべきだろうけど、それって“いま”やらなきゃいけないの?」と思える指導をする人が多くいたのも事実です。

この本を書く際、「何をやらなければならないか」「何をやらなくて良いか」を明示するよう心がけました。医学部合格に必要十分な内容を凝縮しています。
④シンプル&ロジカルな対策ができる

上図は、この本で説明されていることをコンパクトに図式化したものです。これだけです。面接を受けるとき、この図が自分なりに整理されていることが必要十分条件と言えるでしょう。
医学部受験は最難関で、英語・数学・理科といった学科を暴力的に勉強しなければなりませんから、医学部面接に割いているような時間的リソースも脳のリソースもありませんよね。僕が医学部受験生の立場だったら、「面接対策なんてやってられるかぁぁあ!」って思います。
だから重要なのは、医学部面接をシンプル&ロジカルにまとめ最効率&短時間で攻略すること。
この本は、

面接対策はちゃんとやりたい! でも、時間かけすぎたくないし、付け焼き刃な勉強はしたくない!必要十分な面接対策をしっかりやりたいの!
とお考えの受験生・保護者さまにとって最適といえます。

この本の内容はそれぞれが密接に結びついているため、ページ数の割に脳の負担が少ないですよ。理解してもらうことがほとんどで、暗記は少ないです。
この本の悪い点
さぁお待ちかね(?!)、続いてはこの本の悪い点です。
もちろん自分の書いた本なので愛着はありますが、強いてあげるなら、以下3つの悪い点が想定されます。
①対策に時間がかかる
医学部受験予備校の1年間、MedFixオンラインコーチングの1年間をすべて詰め込んでいるため、内容はある程度まとまった量を有しています。そのため、ほかの面接対策本に比べ、対策に時間を要すかもしれません。

え?さっき「最効率&短時間で学習ができる」って言ってたよね?

良い質問です。これこそが面接講師の抱える永遠のテーマと言えるでしょう。
僕が上でお伝えしてきたのは、この本には「医学部合格に必要十分な面接対策が凝縮されているため、最効率&短時間で学習できる」ということでした。厳しいことをお伝えしますと、

面接なんてみんな通るんだから対策しなくて大丈夫だって!
と軽視しているのは、
🌀医学部面接をまったく知らない現役生
🌀学科の勉強が必死で強がっている受験生
🌀n=1, 2(面接回数1,2回程度)で全てを語る合格者
🌀面接対策に詳しくない塾講師・スタッフ
くらいです(意外にも保護者で面接を軽視している人は少ない)。
僕が何を言いたいかというと、世間一般で「面接はこれでOK!」と思われている対策量と、おかまるの考える「面接はこれでOK!」と言える対策量に大きな差があるということです。


例えば、志望動機やPRはめちゃくちゃ重要で一言一句レベルの精査をすべきなのに、テキトーに仕上げて蔑ろにしている受験生が多い。一方、欠席日数や医療知識のように、重要でない(気にしてもしょうがない)質問に時間を割いている受験生も多いです。総じて、対策の方向性が間違っていたり、仕上がりがイマイチだったりと、面接対策について、受験生とプロ講師のあいだで意識の乖離があります。
この本をおすすめしないのは、
🌀付け焼き刃で良いからパパッと対策を終わらせたい
🌀ノリと勢いでなんとか切り抜けたい
🌀当日、面接官から突っ込まれまくっても良い
🌀明日までに出願書類を仕上げなければならない
🌀面接軽視の大学しか受験しない予定である
といった状況の人です。「とにかく時間をかけたくない!」と考えている人にとって、この本の与える効果は薄いものになると思料します。

医学部合格をFix(確実に)するには一定の努力が必要です!
②テキストがモノクロ(白黒)である
参考書の進歩は著しく、近年では見栄えがきれいなものも多く出回っていますよね。定評ある参考書は2色刷りや3色刷りのものが多く、カラーだからこその見やすさ、記憶の残りやすさが魅力です。
この本は、“確かな情報量をリーズナブルに届けたい”との想いから、2色刷りや3色刷りといったカラーではなくモノクロ(白黒)を採用しています。そのため、一部ですが、
🌀この図はカラーの方が見やすいな…
🌀カラーの方が飽きが来ないな…
と感じる箇所もあります。予備校テキストに馴染みのない受験生にとっては、ややとっつきにくい部分があるのも否めません。

とはいえ、勉強に支障は来しませんよ! 「贅沢を言えば…」レベルのデメリットです!
③医療知識・時事|大学別の対策にあまり言及していない
✅認知症という病について
✅ターミナルケアの問題点と対策
✅トランプ政権が世界に与える影響
といった「具体的な医療知識・時事問題を学びたい!」と考える受験生にとって、この本は不向きです。なぜなら、知識系質問は多岐に渡るため、そのすべてを学ぼうとするのは非効率となってしまいますし、何より知識系質問まで網羅するとなるとページ数が大変なことになるからです。
具体的な知識を仕入れたい方は、『小論文の完全ネタ本【医歯薬系/看護・医療系】(文英堂)』『医学・医療概説(河合出版)』等で学習することを推奨します。
小論文の完全ネタ本【医歯薬系/看護・医療系】(文英堂)
医学・医療概説(河合出版)

ただ、最優先にすべきは「志望動機」や「PR」といった質問たちです。これらの準備が完了してから(あるいは並行して)知識系質問の対策を進めましょう!
また、「大学ごとの対策を学びたい!」と考える受験生にとっても、この本は不向きだと言えるでしょう。この本は、あくまで “どの医学部にも共通する最重要事項” を述べているのであって、大学ごとの対策方法について言及するスペースがなかったためです。
✅国際医療福祉大学では、1問目に「2〜3分の自己紹介(PR)」がくる
✅東京慈恵会医科大学では、面接官とオセロをしながら会話をするMMIがあった
✅順天堂大学では、1次試験で書いた小論文についてあれこれ問われる
といった大学別の情報が知りたい方は、『医学部面接ノート(代々木ライブラリー)』や『全国医学部最新受験情報(時事通信社)』等を手元に用意すると良いでしょう。
医学部面接ノート(代々木ライブラリー)
全国医学部最新受験情報(時事通信社)
どんな人におすすめか?
以上、良い点と悪い点をお伝えしてきましたが、ほぼすべての医学部受験生・保護者さまにおすすめの本です。
- 「面接はしっかり対策しないといけない」と理解している
- 医学部への合格を“確実に”したい
- シンプル&ロジカル、体系的な整理がしたい
- 独学で面接対策を進めるためサポートする人がいない
といった方々には、特にこの本を推したいと思います。もし、医系専門予備校や医系専門家庭教師の指導を受けることができず、やむなく独学で勉強していかねばならないのであれば、この本で面接対策を体系的に学んだのち、『医学部面接ノート』で各大学の傾向を探って自分なりに対策するのがベターでしょう。

とはいえ、医学部への合格を “確実に” するにはプロ講師からの指導が不可欠です。本を読んでウンウン唸っているだけでは、自分の誤りに気づかないまま本番を迎えてしまったり、あるいは上手にできているのにいつまでも悩んでしまいかねません。
医学部の面接・小論文をコーチングするMedFixでも、高校2年生〜30代の再受験生まで、国内外の医学部受験生をオンライン指導しています。もし、おかまるのコーチングにご興味がありましたら、こちらのページもご覧くださいね!
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