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小論文
傾向と対策
過去問の模範解答集
2018年度(余命宣告患者への対応)
問1
余命宣告後の患者に対しては、励ますよりも“死ぬまで一緒にいます”との強い共感が必要と考え、以下のような会話を心掛けたい。
「おお、おいしそうな水ですね。しかも結構お高いらしいようで…これはどちらでお買い求めになったんですか。なるほど、しかも「がんに効く」とまで言われてるんですね。私の医学知識では、このお水に「がんを治す」効果があるかどうか分からないのですが、○○さんに良い影響を及ぼしてくれるのを願っています。ところで、あまり食事をとっておられないようですが、ご気分でも悪いんでしょうか。もしそうでなければ、そのお水と一緒に召し上がってはいかがでしょうか。その方がきっとお身体に良い影響を与えますよ」。
(300字)
問2
問題文の患者のみならず、現代社会において生きる意味が見いだせず苦しんでいる人は多いと考える。はたして、人間の生きる意味とは一体なんなのだろうか。
精神科医フランクルは、著書『夜と霧』の中で、人間の生きる意味について考察している。心身共に弱り、アウシュヴィッツ強制収容所でバタバタと倒れていく囚人を見届けていたが、その中でも最後まで生き延びたのは、「娘が待っている」とか「また皆に美味しいパンを届けたい」といった具合に、他者に貢献するという想いを最後まで貫いた人々であった。この例が示すように、他者に貢献したいという積極的・能動的な想いを持つことで、次の生きる活力へと昇華させているのである。
以上より、人間の生きる意味は他者に貢献することであると考えた。他者に貢献することで感謝され、自尊心が満たされ、また他者に貢献しようとする。生きる意味には、この様な好循環を生み出す力が備わっているのだ。
(400字)
2017年度(相対的貧困の患者)
問1
私の経験談なのですが、私自身も昔、金銭的な理由から大学入学を諦めかけたこともあります。そのとき、大学入学のため私にお金を貸してくれ、支えてくださった人がいます。その人は、私が口惜しい気持ちになっているのを察して、こう言ってくれました。「世の中には、時間や命など取り返しのつかないものが多くある。けれども、お金の支払いはいつであろうが取り返しのつくものなんだよ」。私たちは、お金がなければ生きていくことはできませんが、お金のために生きているわけではないと思うのです。お支払いについて、気遣いをしていただいて本当にありがとうございます。いまは、お身体のことが最優先ですから、共に治療へ専念していきましょう。
(300字)
問2
日本は憲法25条(生存権)があるため、国民の誰しもが“文化的で最低限度の暮らし”ができるよう、セーフネットが用意されている。しかし、社会保障制度は複雑であり、健保の高額療養費制度や、市区町村のマル福など、有効活用されていない制度があるのだ。これらの周知・徹底により、医療費が支払えないという問題は解決できる部分が多くある。
しかし、上記の事実を踏まえても、医療費の支払いが困難な患者も多くいる。そのような場合でも、治療等取り扱いにおいて、他の患者となんら差異があってはならない。なぜなら、医療の目的は患者の救命および健康の回復・維持であり、命に軽重をつけることは不適切であるためだ。しかし、医療費を支払ってもらわなければ、病院の運営にも支障をきたす。そのため、医療機関側が支払いに猶予・分納を設けるシステムを設ける、国・地方公共団体が医療費を支払えない人へ経済的援助をする、といった対策が必要であろう。
(400字)